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ぽれぽれ

おもに日記、イラストなど。

小説、梅葵 

2008/12/14
Sun. 18:47

今日は小説で・・・^^

夕刻、表の暖簾までにも響きわたる笑い声が聞こえた。
成政はグイッと杯の中の酒を流し込むと、
「金がほしい!」
と、さけんだ。

「よ、成政いい声してるぜ」
と、拍手を送る犬千代。
「金ならやるぞ。働いたらな」
と、笑う信長。それを見て成政は、

「犬千代、お前も何か言えよ、人のばかり見ていないでさあ」
といった。

「えー?言うことなんかねえよ」

「犬」
と信長。

「はい?」
信長はニヤリと笑い、
「嫁がほしいと言え」
といった。

「ええええ!?」
そんな思ってもいないことに戸惑ったが、
「こんなもの本気にするな」
と、信長が楽しそうに笑うので、
「そうですよね」
と言ってしまった。

ゴクンと酒を飲み、
「嫁がほしい!!」
と大声で言う。

すると、向こうの扉から、

「私でよければ!!」

と、二十人は超える女たちが出てきた。

「うわっ!!!」
犬千代の顔がひきっつる
「きゃー本物のお犬様ー♡」
と、女たちはくっついてくる。

「ひいい!誰がお主らなんかと夫婦になるか!!」

そう言って、利家は有り金を全部玄関に置いて行き、その場を逃げるように去って行った。
「またいらっしゃ~い」

「よっしゃー!!金は犬が払ってくれた!今日は飲め!成政!」
と、成政に杯を取らせた。


「うう~飲みすぎた・・・」
犬千代は荒子城前まで、槍をつきながら帰ってきた。

ふと、さっきのことを思い出した。

嫁…自分の嫁になる奴は、いったいどんな女だろう。好きになった女だろうか、それとも好きでも何でもない女だろうか。

その時犬千代はまだ、未来の嫁が自分のすぐそばにいることを全く気付いていなかった。
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